コラム

ココロン博士の子育てゼミナール*2026年2月

はいはい、みなさんこんにちは。

さて、お雛様と言えば、「3月3日を過ぎても飾っているとお嫁さんに行きそびれる」という習わしがある。

この習わしを、まだ幼児さんになったばかりの子に話してあった場合の話。

例えば、子が「お雛様、片付けない!」と泣きじゃくったとき、「どうして?」と聞いたら、「〇ちゃん、お嫁さん行かない」と答えたとする。

親は『私たちとずっと一緒にいたいのね』と受け取って、ウルウルと感動してしまうなぁ。

じゃが、大人が受け取る「お嫁さんに行かない」と、子が発しとる「お嫁さんに行かない」では、意味合いが少し違うことがある。

親からすれば「ずっと親といたい。親と離れたくない」という意味に思えるが、子からすれば「もっと、お雛様と一緒にいたい!お雛様と離れたくない!」という気持ちで言っていることが多い。

もちろん、「お嫁さんに行ったらもう、パパとママに会えなくなっちゃうね」「一緒にいられなくなっちゃうね」などと、大人が子に対して寂しさを含む言い方をしていれば、「お雛様を片付ける=もう一緒に住めなくなる」といった(幼児にとっては今すぐのように感じる)イメージにつながり、何としても片付けを阻止しようと思っての発言とも理解できる。

しかし、そうではない場合には、「お嫁さんに行かないなら片付けなくていい」というふうにルールとして捉えていたり、「片づけない=お嫁さんに行かない」と、単純にその言葉を言い換えとして使っていたりすることもあり、そもそも「お嫁さん」の意味自体がよくわかっていないことも多い。

こういったケースは、どんな解釈をしていようと、親も幸せで、それに喜んでもらえる子も幸せで、どっちでもいい、ほのぼのエピソードで害はない。

じゃが、こういうふうに、子どもと大人とで言葉の解釈が違うことがあるということは、知っておきたい。

なぜなら、たとえば、

① 幼い子が自分で靴を履こうとしていたが、「履けない」と親に訴えた。

親は「頑張って」と返事をした。子は「〇君(自分の名前)、頑張れない」と返した。子は「頑張る」の意味をよく理解できておらず、「(頑張る=)履いて」と言われたと捉え、「頑張れない=履けない」と言っただけだった。しかし親は、「努力しない子」「すぐに『頑張らない』と返すなんて反抗的な子」と捉えて、腹を立てた。

② 子が兄弟を叩いたのか、手が当たったのか、わからなかったとき。

叩いたようには見えなかったが、結構強く兄弟の頬に手が当たっていたので、親が「わざとしたの!?」と聞いた。子は「わざと」の意味がわからず、「わざと=たまたま・うっかり」という意味かなと感じて、恐る恐る「わざと…」と答えた。そして、実際はわざとじゃないのに叱られてしまった。

③ 子は、自分より少し年齢が下の子とおもちゃを交換した。

子はその子が自分のおもちゃを欲しがったので、親切心から「交換してあげようか?」と聞いて、下の子は喜び、交換が成立。上の子は「いいことをした」と思っていた。
しかし、その下の子は近所の子で、その子のおもちゃのほうが新しかったため、親は「知ってて交換したの!?」と近所付き合いの背景もあり、問い詰めた。
子は「知ってて=その子のおもちゃだと知っていた」という意味で、親の問いに「知ってて」と答えただけだったが、親は「その子のおもちゃのほうが新しいと知っていて、年下の子と自分の古いおもちゃを交換して得をした」と受け取り、「なんて卑怯なことをするの!」と叱られてしまった。

こんなふうに、子は大人が思っている以上に、まだ言葉の意味の理解があいまいで、わかっていないことも多い。

そして、質問の真意が伝わらないまま、やり取りが進んでしまうこともある。

また、大人の勢いにのまれ、よく考えないまま、大人が想像している答えを言ってしまったり、普段から怒られてばかりの子は、逆になんでも「違う」と返してしまいやすい。

大人になると、大人の複雑な視点で子の言動を解釈してしまいがち。そこからどんどん、子との心のすれ違いが広がってしまう。

子も傷つく。

もう子どもでなくなった今、数十年前の子どものころを思い出し、子どもの視点のすべてを理解するなんて、到底無理。

じゃが、「自分は数十年鍛え上げられた脳を持っていて、子どもはまだ数年分の経験と体験しか持っていない、まだまだ未使用に近い脳である」ということを常に意識しておくだけで、子との向き合い方、関わり方、心の持ちように変化が起きるはず。

もしも、イライラが止まらないときは、「自分が長老に『どうしてこんなこともわからないんだ!?』と責められるシーン」を想像してみておくれなぁ。

ぬほほほほ。

 

2026年02月19日

ココロンはかせの子育てゼミナール

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