コラム

ココロン博士の子育てゼミナール*10月

はいはい、みなさんこんにちは。

さて、子が「ふてくされる」ような態度をとったとき、どんな対応をしとるかな?

運動会や発表会などで一生懸命頑張ったあとに、褒められなかった、周囲から注目されなかった……など。

子にとって、努力したことを見てもらい、認めてもらうことは、とても大切な体験。
特に未就学の時期は、まだ自分のキャラが定まっておらず、大人や周囲の反応を通じて、「自分はどんな存在か」を学んでいる最中。
じゃから、「頑張ったのに評価されなかった」という出来事は、本人にとっては見過ごせん大きな出来事なんじゃなぁ。

 

承認欲求が満たされない状態が続くと、「もうやりたくない」「どうせムリ」といった否定的な感情や表現につながりやすい。
そして、「頑張った」ときには満足のいく反応が得られなかった一方で、「ふてくされた」ときには「どうしたの?」「なんでそんな顔してるの?」と声をかけてもらえる。
すると、「努力する」行動は大変なわりに満たされない。だけど「ふてくされる」行動は簡単に注目を浴びられる・・
そういった学習がされて、子は無意識のうちにマイナスな行動を選びやすくなってしまう。

また、子は他の子がどのように扱われているかを敏感に観察しておる。
「同じように頑張ったのに、〇〇ちゃんだけ褒められた」というような体験は、不公平感や劣等感につながり、さらに自己肯定感や自己効力感を下げてしまう。

「自己効力感」とは、「自分にはできる」という感覚のこと。
これは成功体験や、周囲からの肯定的な言葉かけによって育っていくんじゃが、努力や挑戦が無視されると、自己効力感が育ちにくくなってしまう。

子の「ふてくされ」は、評価されなかったことへの抗議や、あきらめの現れ。
それを繰り返すうちに、「どうせ何をしても意味がない」という無力感がしみついてしまうことも。

ふてくされた行動は、「頑張ったことをわかってほしい」というメッセージ。
「最後まで走りきっていたねー!かっこよかったー!」「ビシッと立っててすごいなぁ!立派だったなぁ!」など、
“プロセスへの具体的な「ちゃんと見てたよ」「素敵だったよ」”が伝わるように、言葉と表情と行動で表現してあげられるとええなぁ。

すると、子の中に「自分の努力は伝わった」という実感が生まれ、承認欲求も満たされる。

できることなら、「ふてくされ」の前に、行事後の表情や様子に注目して、ほかの子と比較されて評価が偏らないように、
『先回りの誉め言葉』を意識して、たくさん浴びせてやってほしい。

子の行動は、常に何らかの「意味」を持っておる。
①ふてくされなくて済むように、普段から、当たり前のことを当たり前と思わずに認めていくこと。
②ふてくされたからといって、良くも悪くも構わんこと。
③ふてくされる前に間髪入れずに全部を認めて、認めていることをちゃんと伝わるように表現すること。

もし、ふてくされてしまったら・・そのときは、気づかぬふりでそっとしておいて、少ししたら、いつものように笑顔で自然にふるまおう。

そして、「ふてくされたから」ではなく、行事のときに見せてくれた素敵な姿を、しみじみと思い出しているふうにして、
「今日、ほんとに頑張ってたよねぇ…」「あの立ち姿、いまだに思い出すと感心するよ~…」などと、

言葉や表情で嬉しそうにつぶやいたり、伝えたり。

そうすることで、「ふてくされること」よりも、「努力すること、挑戦すること」に価値を持てる子に自然と育っていくぞよ。

 

2025年10月19日

ココロンはかせの子育てゼミナール

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