コラム

ココロン博士の子育てゼミナール*4月


はいはいみなさんこんにちは。
さて、子からの相談はどう対応しとるかの?

例えば「〇ちゃんに入れてって言っても入れてくれない」と言われたとき。
子が心配で、早く解決してあげたい気持ちから「他のお友達と遊んだらどうかな?」「どんなふうに(入れてって)言ったの?」「気にしないで大丈夫!機嫌悪かったのかもよ」など、
第一声で解決策や励ましの言葉を返してはおらんかな?
幼い子は養育者の言葉をそのまま疑わずに受け入れる。

しかし気持ちはすっきりせず、無意識に心にモヤモヤが残る。
年齢が少し上がると養育者の言葉に「なんか違う気がする」と違和感を感じるようになる。
そして「でも、ママが言ってたし…自分が悪いのかな…」と養育者を肯定する気持ちと、なんとなく納得できない気持ちに葛藤が生じるようになってくる。
それに伴い、怒りっぽくなったり、養育者にはいい子でいようとする一方で兄弟に八つ当たりするようになることもある。
10歳前後になってくると養育者の言葉に明確な不満を感じ、
「そうじゃない!」「全然気持ちをわかってくれない!」などの強い怒りを持つようになり、
「どうせ言っても無駄」「親と話すと腹が立つから」と相談すること、会話することをやめてしまう。
養育者に不信感を抱いたまま中学生以降になると適切なアドバイスさえも拒否するようになる。

その結果、悩みや気持ちを友達やSNS、あるいはネットで知り合った人に打ち明けることが増える。誤ったアドバイスだと分かっていても、その相手は親身になってくれていると思いたい気持ちから受け入れてしまいやすい。
『問題』は“問題そのもの”も“子の年齢”も大きくなってからでないと見えてこないもの。
じゃからこそ“今、その瞬間瞬間”の対応がとても大切。
例えば『困ってる』と言っているのに『悲しかったんだね』と言ってしまったり、『どうしよう?』と言っているのに『それは辛いよね』『寂しかったね』と返すなどの子の気持ちとズレた対応が続くと次第に親子の溝ができていく。


心理的、発達的には、
①「悲しかったんだね」と決めつけると「気持ちは自分で決めるものではなく、親が決めるものだ」と学習し自分の気持ち、感情がわからなくなる。
②自分の感情と親が与えた感情との間にギャップが繰り返し生じると自分の感じている気持ちを信じることができなくなる。
③ネガティブな感情を口にしていないのに『嫌われてるんだな』と思われているかもしれないと思うと恥ずかしさや悔しさが込み上げプライドが傷つく。
④「困った」と感じているだけなのに「悲しかったね」「辛かったね」と繰り返し言うことで「困る=悲しい」「どうしよう=辛い」と学習し、困難に直面した際には不適切にネガティブな感情を抱くクセがついてしまう。結果、少しの困難でも必要以上に落ち込むなどストレス耐性が低くなってしまう。
⑤感情を決めつけられることが続くと「自分の気持ちを言ってもどうせ勝手に決められるだけ」と学習し、本音を話さなくなり、抑うつ傾向になるという問題が起きてくる。
こうした現象を『感情の過剰同定(感情の決めつけ)』や『感情の外的決定(自分では気持ちが自然に生まれてこない)』と言う。

悩みを打ち明けられたら、まずは気持ちをそのまま受け止め、子が言った言葉をそのまま返す。
「困ってる」と言われたら「そっか、困ってるんだね」、「どうしよう」と言われたら「そうだね、どうしようね」あるいは「どうしようって思ってるんだね」「そうだったんだね」
「温かい(親身になる)オウム返し」を意識して。まさに受容と共感じゃなぁ。

 

そして「それで〇くんはどう思った?」(本人の気持ちを聞く)「どうしようって考えた?」(考える力を育てる)「〇君はどうしたの?」(行動の振り返り)「ママだったらどうするかなぁ…〇君はどう?」(意見を押しつけず、子が自分で考え、自分で決める余地を残す)

こんなふうに話を聴いてみてはいかがじゃろう。
子を思う気持ち、うまく伝わるとええなぁ。

 

 

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2025年04月18日

ココロンはかせの子育てゼミナール

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