コラム

ココロンはかせの子育てゼミナール*5月

はいはい、みなさんこんにちは。
さて、子の登園時の行き渋りに胸を痛めてはおらんかな?
「無理に行かせていいのかな?」「この子の気持ちを尊重しなくちゃいけないんじゃないかな」そんな不安も子を大切に思うからこそ。
じゃが、例えば子が「行きたくない!」と泣いているとき、
その不安を受け止めすぎて、自分まで「園は怖い所なんだ!」「行かせたらこの子は壊れてしまう!」と現実以上に強い不安に飲み込まれてしまうことがある。
これを
投影同一視
という。

 

 

投影同一視とは、誰かが感じている強い感情(不安、怖さ、怒りなど)を知らないうちに受け取り、まるで自分自身の感情のように感じてしまう心の動きのこと。
共感との違いが分かりにくいかもしれんが、共感とは、相手の感情をそのまま受け止めながらも、自分自身は冷静に保つことを言い、
「行きたくないくらい不安なんだね」と寄り添いつつも、
心の中では「今はそう感じているけれど、きっとこの子は乗り越えていける」と静かに見守ることができる状態を指す。
子の、「自分を一番愛してくれる家族と離れたくない、一番安心できるおうちが大好き」こんな気持ちも自然なことで嬉しいこと。
子に愛され過ぎてありがたいこと。
しかし、外の世界に少しずつ慣れていく経験も子の健全な成長には欠かせんし、家にいるだけでは心を鍛えるには負荷がちと足りんのう。
集団行動や家族以外の人との関わりを通して、自然にかかる小さなストレスに向き合う積み重ねによって、子の心は少しずつたくましくなっていく。

だからこそ、「そっかそっか。おうちがいいね、ママもおうち大好き。ママも〇ちゃんとずっと一緒にいたいなぁ。だけど〇ちゃんが幼稚園で楽しく遊んでくるのも、ママ、すっごく嬉しいなぁ」「帰ったらいっぱいお話聞かせてね。ママも〇ちゃんがニコニコ笑顔で帰ってくるの楽しみに待ってるからね」
などと、穏やかで優しい声で、素直に、子への愛情と成長を願う気持ちを惜しみなく伝えて送り出してみてはいかがじゃろうか。
毎日同じことを言っても全然かまわん。
毎朝、こういった登園時の「いってらっしゃい」の儀式が必要ならその分の時間を逆算してちょっと早起き。
無理に、言いくるめよう、納得させようなんてぜんぜんいらん。
愛情をそのまま伝えることがとっても大事。
そうすることで、子は「必ず迎えに来てくれる。なにかあったら飛んできてくれる」といった養育者への確かな信頼感を持ち、個人差はあれど、いつのまにか自然と離れることができるようになる。
じゃが、だからといって、なにがなんでも無理に行かせなければならないわけではなく、子のサインには敏感になりたい。

 

登園をひどく嫌がるときは、朝だけで判断せず、お迎え時の様子や普段の行動、精神状態をしっかり見てほしい。
1・笑顔が少なく、表情が曇っている
2・ひどくおとなしい、または怒りっぽい
3・理由もなくビクビクしている、体をかばう仕草をする
4・身体に不自然なあざや傷がある
5・園や友達の話をしたがらない
6・登園直前に急に腹痛や頭痛を訴える
7・持ち物がなくなったり壊されたりする
8・大きな音や人混みを極端に怖がるようになった

ポイントは『これまでの〇〇(子の名前)と違う』などの違和感を大事にすること。
こうした子のサインが見られるときには、
〇友達とのトラブルやいじめ
〇大人からの虐待
〇発達特性による環境への不適応
といった背景が隠れている可能性もある。
そんなときは、まずいったん休ませ、焦らず冷静に現実を見つめ直そう。
不安に流されて子のサインを見逃してしまえば、取り返しのつかないことになるかもしれん。
それはとても怖いことじゃからなぁ。

子の心と成長に寄り添いながら、冷静で、そして温かい目で、子を見守っていけるとええのう。

2025年05月19日

ココロンはかせの子育てゼミナール

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