はいはい、みなさんこんにちは。
さて、みなさんは『氷山モデル』という言葉を聞いたことがあるかな?
まず、海に浮かんどる氷山を思い浮かべてみておくれ。水面の上に見えているのは、ほんの一部。
じゃが、その下には、もっと大きな部分が隠れておる。
例えば、誰かが大きな成功を収めたとき、人が目にするのは「成果」や「結果」だけ。
じゃが、その裏には長い時間をかけた努力や挑戦、失敗や涙、こらえた悔しさなどがたっぷり隠れとる。
これが氷山モデルの考え方。
この考え方を子育てに当てはめてみると、とても大切なことが見えてくる。
幼い子の「困った行動」。
これも実は水面に出ている“ほんの一部”。
その下には、心と脳が育とうとしている努力や葛藤、未熟さゆえの試行錯誤がいっぱいつまっとるんじゃ。
例えば、0〜2歳頃。
この時期の子は、物を投げたり、噛んだり、ぶっちゃかしたり、壊したり…。
大人から見たら「何してるの!?」「困ったなぁ」と思うかもしれん。
じゃが、赤ちゃんの視点で見ると、それは世界を全身で感じて確かめている行動なんじゃ。
「見る」「触る」「なめる」「叩く」「落とす」
こういった行動を通して、「これは何だろう?」という探求心が育つ。
例えば、物を何度も落とすのは「見えなくなったものがまた戻ってくる」という、『物の永続性(物が見えなくなっても、“そこにある”とわかる力)』を学ぶ、大事な遊び。賢くなるための通過点なんじゃなぁ。
そして、2〜7歳の幼児期。
この時期は、子の人格の土台が育つ、一番大切な時期。
じゃが、同時に大人から誤解されやすい時期でもある。
例えば、
① 他の子のおもちゃを無断で取る
大人の誤解:「わがまま」「乱暴」「貸してってどうして言わないの!?」
実際の理由:「他人の持ち物」という考え方や、“自分の気持ち”以外に意識が行く脳の機能がまだ育っていないだけ。
② お友だちに「ダメ!」「イヤ!」と強く言う
大人の誤解:「言い方がキツイ」「攻撃的」「自己中心的」
実際の理由:自分の空間や安心感を守ろうとする防衛反応。まだ“気持ちを言葉に変換する”脳の働きが育っていないだけ。
③ 順番を待てない、全部自分でやりたがる
大人の誤解:「協調性がない」「空気が読めない」
実際の理由:まだ“自分以外の視点を想像する”脳の力が育ちきっておらず“自分が中心”という感覚で世界を見てしまう時期なだけ。心と脳の発達からいって、他人の気持ちや順番の概念が育つのは、もう少し先。
④ 絵本の読み聞かせ中に関係ない話を始める
大人の誤解:「人の話を聞かない」「集中力がない」
実際の理由:“思いついたことをいったん止めておく”ための脳のブレーキが、まだ発達途中なだけ。
⑤ 誰かが悲しんでいても笑ってしまう
大人の誤解:「冷たい子」「思いやりがない」
実際の理由:共感に関わる“内側前頭前野”や“ミラーニューロン”などの働きがまだ発達段階にあるため、相手の感情を読み取って反応することが難しい時期なだけ。
⑥ プレゼントをもらっても「これ、いらない」と言う
大人の誤解:「失礼」「育ちが悪い」
実際の理由:“この言葉を言ったらどう伝わるか”を想像する脳のネットワークが、まだ発達の途中にあるだけ。
多くは、年齢相応の発達過程に見られるものであり、性格やしつけの問題ではない。
このような行動の背景には子ども特有の発達段階である「自己中心性」がある。
これは、「自分さえよければいい」という“自己中”とは全くちがう。
自己中⇒他人の気持ちがわかっていても、わざと無視する
自己中心性⇒そもそも相手の気持ちが見えていない・想像できない
だから、「なんで貸してくれないの?」「僕が遊びたいのに!」という反応になるんじゃ。
じゃが心配なかれ。この状態はずっと続くものではない。
成長とともに、少しずつ、「脱中心化」が進んでいって、他人の気持ちや視点も理解できるようになってくる。
これが“社会性の芽”になるんじゃなぁ。
子育てをしておると、周りの目やママ友の一言、SNSの情報に振り回されて、つい焦ったり、不安になったりすることもあるじゃろう。
そんなときは、氷山モデルを思い出しておくれ。
イラっときたら、子は「心と脳が育っている途中」「賢くなる途中経過」とイメージする。
そして、養育者の気持ちも、誰にも全部は見えていない水面下の氷山。
「誰もわかってくれない」と辛かったりむなしかったりすることもあるかもしれん。
じゃが、毎日注いどる愛情や努力は、子の中で形になっていく。
そしてそのときには、養育者自身のことも、ちゃんと周囲に伝わっていく。
焦らず、“自分なりのベスト”をちょっとずつ、意識するようにすればそれで十分。
笑顔がみせれんようになったらまた相談に来ておくれなぁ。
2025年07月19日
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